眼鏡のデザインを学ぶ日本初の授業が、京都精華大で行われている。講師は福井県鯖江市の眼鏡会社・ボストンクラブのデザイナー。同県で商品開発アドバイザーを務める平田喜大教授が提案し実現した。

 授業の対象はデザイン学部プロダクトコミュニケーションコースの3年生で、17人が受講。5月中は一人一人が眼鏡のコンセプトを考え、図面の作成を行った。9日には同市を訪問し、めがねミュージアムやフレームの製造企業を見学。今後は考案した眼鏡を制作し、最終授業でプレゼンテーションを行う予定だ。

 眼鏡は医療目的のほかファッションアイテムとしての側面を持ち、デザインや素材なども重視される。現場で働く人による基礎知識や、実際の制作に関する授業を平田教授が企画し、同県の産業支援センターに掛け合った。鯖江市内に数百社ある中から適任だと紹介された株式会社ボストンクラブは、基本を押さえつつも流行に合わせたデザインが売り。今の日本をリードする会社だ。

 授業はチーフデザイナーの笠島博信氏、デザイナーの脇聡氏が受け持つ。眼鏡の見せ方は展示台やパンフレット、眼鏡ケース一つ取っても違う。授業を通じ自分の考えた物をどう世の中に発信していくべきかも伝えていくという。

思い付いたアイデアを描き出す
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