身長167センチと小柄な体型ながら、力強いスイングで安打を量産した小深田大翔(2年)。昨秋のリーグ戦で1年生にして一際注目を集めた。

高校野球まで使用していた金属バットから木製バットへと変化した大学野球で「初めはバットが折れるのが怖かった」と話す。高校からのバットの変化に対応できず、思い通りの結果が出せずに苦しむ大学生は多い。そんな中、小深田はバットを思い切り振ることを念頭に置いた。結果、関西大の西田、山口と並ぶリーグトップの18安打を放ち、打率もリーグ3位の.409を記録して好成績を収めた。成績に関しては満足していると話すが、冬場はバットを振り込み、更なる高みを目指す。

打撃だけでないのがこの男。三塁手として全試合に出場した秋季リーグは失策0。堅実な守備でチームを救ってきた。「守備に自信はある」と力強い。しかし、自らのアピールポイントは「足」だと話す。昨秋は盗塁2と目立った数字ではないが、50㍍を5秒9で走る俊足の持ち主。春は走塁面での活躍にも期待がかかる。

昨春秋どちらも勝ち点を取れなかった立命館大を意識し、春に向けて闘志は十分だ。打順は1、2番で起用される機会が増え、「出塁率を多くしたい」とチームの先陣を切る役割も実感している。迎える春季リーグ、狙うは「ベストナイン」だ。走攻守、三拍子を兼ね備えた小深田の2年目、若きリードオフマンが近大を勝利へと導く。