学生が店舗の管理を務め、学生に無料で飲み物を提供する「知るカフェ」が、2013年末から続々と大学付近にオープンしている。簡単な会員登録をするだけでコーヒーなどの飲み物が無料で飲めるほか、Wi‐Fiやコンセントの利用が可能だ。1日あたり、120から150人が利用している。

 普段は学生の憩いの場としてにぎわっているが、ただのカフェではない。スポンサーとなっている企業の説明会や交流会、インターンシップなどに無料で参加できる。

 「今の就活には、企業と学生がじっくりと互いを知る機会がめったにない。そんな就活を変えるべく知るカフェは誕生した」と、知るカフェで働く畑井田滉生さん(京都大・3年)は話す。近年の就活事情に疑問を持った学生が、大学卒業後に株式会社エンリッションを立ち上げ、運営を始めた。企業へのコンタクトはエンリッションが、学生への呼びかけは学生が行う。「まだ就活に目を向けていない学生もぜひ利用してほしい」と畑井田さんは呼びかける。

 既存の同志社大前、京大前、早稲田大前に続き、今年は関大前や近大前など合計7店舗がオープン予定だ。

 「オンライン採用からオフライン採用へ」を目標とする知るカフェ。企業と学生が1対1で触れ合う「オフライン」な就活への道はもうすぐそこかもしれない。