VOL.244 関西「ユニドル」特集
今、「ユニドル」が熱い。ユニドルとはUniversity idol、つまり「女子大生アイドル」の略だ。AKB48、μ’s、ハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)……。自分たちの好きなアイドルになりきりステージで踊る。大会も開催されており、2012年の関東大会を皮切りに毎年参加チーム、観客数が増えてきている。また、シークレットゲストとしてSUPER☆GiRLSや℃-uteが出演したことも話題を呼んだ。今年2月に行われた全国大会では関東、関西、九州のチームが出場し、盛り上がりを見せるユニドル。今回は関西3チームの活動に迫った。
①市大アイドルにゃんちゅう(大阪市立大)
大阪市立大生のユニドル、「市大アイドルにゃんちゅう」(以下、にゃんちゅう)。普段の活動の1つはYouTubeへの「にゃんちゅうの日動画」の投稿だ。具体的には、メンバーが写真を撮り合い誰がベストショットを撮ったのかを競う「ベストショット対決」、カラオケでアニソンを歌う「歌ってみた」など、バラエティ豊か。「メンバーの素顔を知ることができて楽しい」という声もあり、ファンにはうれしい内容だ。
アメーバブログやTwitterなどさまざまなSNSで頻繁に活動を発信しているにゃんちゅう。今後の目標は大阪市大内でのさらなる知名度の向上と、大阪市大を盛り上げる存在になることだ。また、「大阪市大公認のサークルになり、オープンキャンパスや入学式などでライブに出演できるようになりたい」という夢も語った。
にゃんちゅうは過去2回ユニドル関西大会に出場。上位入賞は逃したが、「また出場させてもらった時には、関西No.1を目指して頑張りたい」とメンバーたちは次の大会への思いを語った。
②立命館ハロプロ研究会(立命館大)
「立命館ハロプロ研究会」は2011年に創部。ユニドル活動はあくまで活動の一環だというが、動画サイトへの投稿が関係者の目にとまり、ステージへの出演依頼が来ることがあるという。
今年2月に行われたユニドル全国大会では初期メンバー4人が出場し、スマートフォンアプリを用いた人気投票では1位に輝いた。しかし、メンバーの池田佳小里(かおり)さん(経営・4年)が「ダンスも盛り上げ方も上手かった」と言うように、上位入賞を占めたのは関東勢。悔しい結果となった。
卒業や留学などもあり、3月10日の関西大会をもって初期メンバー2人が活動を停止、1人が休止する。オーディションで新しく加入した4人を含む8人でステージに立つのは最初で最後。新体制で唯一の初期メンバーとなる岡田萌果さん(法・2年)は「結果を残して私たちの思いを新メンバーに伝えたい」と意気込む。迎えた関西大会当日、他のチームを抑え見事優勝を飾った。「自分たちが踊ることでみんなにハロプロの良さを知ってもらいたい――」。立命館ハロプロ研究会は今日もステージに立つ。
③しかいろクローバーS(京都精華大)
「自分たちはアイドルグループではなく、ももいろクローバーZ(以下、ももクロ)のパロディグループ」と語るのは、京都精華大の「しかいろクローバーS(以下、しかクロ)」。昨年ユニドルの大会に出場したのも、「ももクロをもっと広めたい」という思いからだ。
卒業生と現在の4年生が2年前に「ももクロ部」を設立したのがはじまり。メンバーの変遷やチーム名の変更を経て、約1年半前から現在のメンバーで活動している。衣装、舞台装置、ライブのタイトルまで全てももクロのパロディだ。パフォーマンスでは、激しさや面白さをいかに出すかを重視している。「だんだんももクロに見えてきた」とももクロファンから言われるほど仕草や癖を研究した。メンバーの能美眞穂さん(芸術・2年)は「『面白かった』や『元気をもらった』という言葉をかけてもらって、しかクロは他のユニドルとは違うグループだと実感した」と振り返った。
「このメンバーで卒業したい」という思いから、新メンバーは募集していない。メンバー最年長の守安ひかりさん(マンガ・3年)は「このメンバーが好き。本当に引退したくない」と語った。
コメントを残す