「献血にご協力よろしくお願いします」。駅前や繁華街で聞く呼びかけの声には大学生のものも含まれている。近畿2府4県で献血の推進を行っている全国学生献血推進実行委員会近畿ブロック、通称近畿学推。年々少なくなっている献血への協力に警鐘を鳴らす彼らが、関西女子大生団体riche(リシェ)とタッグを組み3月8日にキャンペーンを行う。

 当日呼びかけるだけでなく、また来てもらえるようにと取り組み方を改めた近畿学推。献血された血液は事故や手術での治療で使用されると考えがちだ。だが、実際には多くが白血病や癌などの治療のために日々使われている。しかし少子高齢化や発達した医療のため高齢者の血液需要は増えている一方で、献血者は減少しているのが現状だ。そのため、若年層をターゲットに。安定的に輸血用血液を患者に届けるために、自分たちと同じ年齢層に献血の大切さを訴えようと活動をシフトさせた。

 今回のイベント「近畿統一キャンペーン」では、リアルタイムでの献血協力者数を2府4県ごとにパネルで表示。どの地域で献血に何人が訪れているか一目で分かるよう工夫されている。「一日に必要とされる輸血用血液量を目標に呼び掛け等を行っている。同世代が呼びかけることにより、献血について関心を持つきっかけになる」と全国学生献血推進実行委員会委員長の蔦亮介さん(大阪電気通信大・3年)は話す。

 また、献血に協力してくれた人にはricheと共同開発したトートバッグがプレゼントされる。riche代表の道満綾香さん(関西大・3年)は「献血は体重制限があるなど献血の知識がない学生が意外と多い。女子大生として何かできることがあれば」と今回のコラボに至った。風船を持った献血推進キャラクター・けんけつちゃんがネイビーのバッグにプリントされているなど、女子ならではのデザインとなっている。

 近畿学推代表の井上達也さん(近畿大・3年)は「通りかかった人も何か考えるきっかけとなるキャンペーンになれば」と語る。統一キャンペーンはHEP FIVE前やイオンモールKYOTOなどで行われる。

8日はのぼりが目印となる
8日はのぼりが目印となる
richeがデザインを手がけたトートバッグは献血後プレゼントされる
richeがデザインを手がけたトートバッグは献血後プレゼントされる