1月31日、2月1日の2日間、浄土真宗本願寺派明覺寺(京都市下京区)で、「エンディングアート展」が開かれた。寺院と芸術を融合させることを目的とした活動をしている『寺×芸術「四門出遊」project』が主催。仏教において、人が避けることのできない苦しみとされている「生老病死」をテーマとして展覧会を行っており、今回は「死」を主題とした11作品が並んだ。

 作品は絵画、生け花、写真、絵本などさまざまな形で「死」を表現したもの。代表の吉井直道(なおみち)さんの在籍する龍谷大大学院や龍谷大の学生が制作した作品も少なくない。 

 清水正奈美(まなみ)さん(龍谷大大学院文学研究科)は来迎図をモチーフとした「おむかえ」を出品。「おむかえ」は暖色の色鉛筆を使った絵画で、阿弥陀仏や菩薩に加え、本来の来迎図には登場しない表情の異なる六地蔵が死者を迎えに来る様子が描かれている。

 また、実際の棺に入ることができる「入棺体験」は来場者の関心を集めた。「死」をより身近に感じられるように、と体験の場。入棺を体験した来場者からは「ほどよい狭さで、安心するような寝心地」「もっと怖いものだと思っていた」などの声があがっていた。今後も「生老病死」のそれぞれをテーマとして、展覧会を開く予定だ。