骨格標本 商品に 外来魚を活用
京都大大学院農学研究科の豊原治彦准教授らと京大発ベンチャー企業の株式会社エーアンドゼットが共同で、琵琶湖で捕獲される外来魚などの透明骨格標本を活用して商品を作り、販売している。多くの人が外来魚の問題を知るきっかけを作ることが狙いだ。売り上げの一部は琵琶湖の保護に活用するという。
透明骨格標本は、生物の骨格を染色し、筋肉など他の体の組織を透明化したもの。本来は生物の骨格を観察するために用いられるが、見た目の美しさから標本製作を趣味とする研究者や学生もいる。標本に使う生物は、琵琶湖で捕獲されるブラックバスやブルーギル、研究機関の調査の際に混獲されたものなどだ。
ブラックバスなどの外来魚は、肉食性で繁殖力が高く、在来魚の数を減らしながら急速に生息数を増やす。琵琶湖では大量の外来魚が捕獲され、在来魚の保護が課題となっている。
標本を活用して豊原准教授らが作った商品は、瓶詰めやボールペンなど。京大総合博物館(京都市左京区)や大阪市立自然史博物館(大阪市東住吉区)などで販売している。今後は大阪のアクセサリーショップと連携し、アクセサリーの製作にも取り組んでいく。
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