近大保護者向け説明会
近畿大は、2009年から近大生の保護者を対象に「近大フェア」を開催している。学部の担当者や教員に直接成績や大学の取り組みについて質問できるフェア。近大の丁寧な取り組みが注目を集めている。
今年度は全国8カ所で行われ、延べ約1700人を集めた。このイベントの目的は、在学生の保護者に大学の取り組みを知ってもらうこと。保護者が学費を負担している家庭が多い以上、保護者に説明する責任があるとの考えからスタートした。
寄せられる質問の多くは、就職や学生の成績に関わるもの。保護者は出席状況や単位取得状況などを、成績証明書で一緒に確認する。「卒業するときに大事になるものなので、保護者もとても気にしている」と主催する近大教学本部は話す。参加した保護者からは「子どもの現状が知れてよかった」、「息子の成績がこんなに悪いとは思わなかった」とさまざまなコメントがあるが、「この取り組みはこれからも続けてほしい」とおおむね好評だ。キャリアセンターの就職相談会も併せて開かれ、整理券を配るほどの盛況になることもある。
会場代や人件費など、開催には多大なコストがかかる。それでも保護者に近大の取り組みを理解してもらえること、保護者の声を直接聞けることなどメリットも多い。卒業生や保護者の満足度、ひいては大学のブランド力向上につながる。担当者は「来年度以降もプログラムの充実を図りながら継続していくつもりだ」と話した。
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