【ラグビー】【10月号】背中で引っ張る寡黙なフィニッシャー
183㌢83㌔。パスを多用し、フィールドを大きく使うスタイルが特徴の同志社ラグビーで、チーム屈指のトライ率を誇り、フィニッシャーを担う松井は体格面に課題を残していた。
大学で1年時から起用された彼は大学ラグビーの「壁」を痛感する。体格の差だ。「(相手ディフェンスに)捕まえられたときに押し切れなかった」。相手のタックルやブレイクダウンの激しさも増した。体格差を埋めるため、ウエイトトレーニングに取り組む。チーム内で決められたメニューをこなした後もトレーニングを続けた結果、昨年に比べ体重を5㌔増やした。
「トライを取るのが自分の仕事」。彼は静かに語る。関東の強豪早稲田大、慶応義塾大大との定期戦でもトライを重ね、5月の立教大戦では3トライを決めるなど、持ち味のスピードも全く損なわれていない。
「気持ちを言葉で表現するのは得意な方ではない。その分、プレーでチームを盛り上げていけたら」。最近4年間関西リーグ優勝から遠ざかっている同志社。関西一、そしてその後ろに控える日本一の称号を得るために、松井のトライが大きな鍵を握る。
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