豊富な攻撃陣を擁し前期リーグを2位で折り返した関学。その立役者の1人が2年生の出岡だ。関西選手権決勝で優勝を決定づける逆転弾を挙げ、天皇杯3回戦のJ1甲府戦でも先制点を決め勝負強さを見せつけた。

 本職はFWだが、今季はトップ下やボランチなど中盤での出場がほとんどだ。大学入学まではFW以外のポジションを務めたことがなかった。「別のポジションを経験することでプレーの幅が広がっていると感じている」というものの、「前のポジションが一番好きだからゴールの近くで点を取りたい」とFWへのこだわりは捨てきれない。

 しかしワントップには全日本大学選抜にも選出され、昨季リーグ得点王の絶対的エース呉屋がいる。「(呉屋は)一番の目標。追いついて超えていかなければいけない」と先輩を尊敬しつつもひるむ様子はない。「(利き足の)左足でのシュートには自信があるが、右足でのシュートは苦手だから今後の課題にしたい」と飽くなき向上心ものぞかせた。

 今季の目標にはリーグ通算2けた得点を挙げていたが、リーグ前期に6得点を挙げている。「(リーグ後期では)前期の得点数6を上回りたい」とさらなる飛躍を誓った。