関西学生野球春季リーグ第3節、立命館大−関西大の2回戦が4月20日皇子山球場で行われた。第1節で勝ち点を落とし、もう後がない関大。踏ん張り所の今試合、勝負は両投手の投げ合いの様相を見せる。このまま延長かと思われた9回ウラ、一死一塁の場面で打席には4番藤嶋。「狙っていた」という内角の直球をライトスタンドへ叩き込みサヨナラ。今季1号となる主砲の一打で勝負を五分に引き戻した。

 息詰まる均衡を破ったのは主砲の一振りだった。

 関大の先発は畑瀬。3回、二死から立命1番益田、2番山足に連打を浴び二、三塁とされるも、続く3番八代を三振に打ち取り先制点を与えない。7回に再びピンチを招くも味方の好送球に助けられる。その後関大はエース石田にスイッチ。連投となる石田だったが8、9回を三者凡退に抑え、9回裏の攻撃に勝利を託す。

 9回裏、関大は先頭の代打山下信が出塁するも盗塁に失敗。反撃の機会を逃したかに思われたが、続く3番西田尚が死球で出塁。一死一塁の場面、打席に入るのはここまで安打がない4番藤嶋。「(西田尚の死球で)流れはこっちにきていた」。カウント1‐3からの5球目、内角の直球を捉えた打球はライトスタンドへ。リーグでも05年以来となるサヨナラ本塁打で試合を決めた。

  試合後、藤嶋は「自分の結果がチームの結果につながる。自分が打たないと勝てない」とコメント。これまでは打率を重視する思いが自分の中で強かったという藤嶋。「今季に入り割り切って長打を狙うようになった」と心境の変化を語った。

立命 000 000 000 =0
関大 000 000 002x=2

【立命】●西川大−小川
【関大】畑瀬、◯石田−久米
【本塁打】関大 藤嶋 1号