書くことの面白さ再発見
4月5日、大谷大学にて座談会「書くことはおもしろい。」が開催された。座談会には同大卒である芥川賞作家の津村記久子さんが登場。その相手として同大主催のエッセイコンテストで最優秀賞を受賞した高校生の有永琴音さん、文芸部長である田中千瑛さん(文学部・3年)、そしてコーディネーターとして哲学科村山保史教授が出席した。今回のイベントでは、出席者が「書く」ということの楽しさやコツについて話し合うという目的で開催。会場からの質問も受け付け、芥川賞作家の本音を直接聞くこともできた。
座談会は三部に分かれ、出席者3人の話題を自由に話し合うという形式で行われた。エッセイコンテストの作品についてや津村さんの学生時代の話、執筆環境など、話題は多岐に渡り、年齢や肩書きを超えて「書くこと」について語り合った。
大谷大学国際文化学科を卒業し、就職後、執筆活動を始めた津村さん。処女作から太宰治賞を受賞。2008年には「ポトスライムの舟」で芥川賞を受賞し、その後も数々の文学賞を総なめにしてきた。そんな津村さんが小説を書こうと思ったのは20歳の頃だったという。文章を書くことが特別好きというわけではなく、執筆活動が辛くない、と自分に言い聞かせるために自然の音を流す、細かく休憩を入れるなど様々な工夫をしている。「文章の勉強をしたことは無い」という言葉に有永さんの言葉に、深く頷きながら「高校生から文章だけをしている人はだめ。色んなことを経験しないと」と語った。
座談会終了後、文章を書きたいと思っている学生に対し、友達とたくさん話してほしいとコメントした津村さん。「自分を磨くことだけを目的としてはいけない。アホなこ と、無駄なことを話す時間は学生の間しか過ごせない」と話した。
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