バラードからアップテンポの曲に変わると、聴き入っていた男性や子どもたちがリズムを取って踊り出した。曲の合間には自然と拍手が起こる。買い物中だったはずの人々はいつしかジャズの世界に引き込まれ、奏者と一体の雰囲気を出していた。  今年で6年目を迎えるこのフェスティバル。企画運営はすべて大学生の実行委員会が行っている。毎年の「神戸の街をジャズで盛り上げる」というコンセプトに加え、今年は「味覚でジャズを楽しもう」と協賛企業からコーヒーや菓子を提供してもらいジャズカフェも開いた。実行委員長の中山幸太郎さん(甲南大・3年)は「会場を安く貸していただいたりと、地域に本当にお世話になっている」と感謝しきりだった。「日常にもっとジャズをあふれさせたい」「ジャズを知らない人にこそ楽しんでほしい」と、中山さんをはじめとする実行委員たちの意気込みは強い。  年を追うごとにリピーターの数も増えており、神戸に根差したイベントとなりつつある。フィナーレは学生社会人入り乱れての大セッション。型にはまらないメロディーが、2日間の祭典を締めくくった。 この記事の写真はこちら https://www.facebook.com/media/set/?set=a.673189956024341.1073741866.430773716932634&type=1