関西学生野球秋季リーグ第4節、立命館大-京都大の1回戦が9月21日、皇子山球場で行われた。立命は序盤に2番横川、5番伊藤隆などを筆頭に8本のヒットを重ねるがあと1本が出ない。対する京大は先発田中の好投や守備陣の好プレーにより立命に三塁を踏ませない。試合はこう着状態のまま、今季最長となる21回に突入。両チーム先発投手が200球を超える熱投を見せた試合は引き分け。勝敗は明日へ持ちこしとなった。

 第1節が雨で延期になったため京大にとってはおよそ3週間ぶりとなった今試合。待ち受けていたのは予想だにしない波乱の展開だった。

 京大は、悲願の勝ち点獲得に向け絶対的エース田中がマウンドへ。落ち着いた投球で打者を抑えるも、打線は好機を生かせず田中を援護することができない。両チーム譲らず試合は延長へ突入。しかし状況は変わらずスコアボードはゼロ行進が続く。強い日差しが照りつけ、選手たちに疲労が見える中、ようやく試合が動いたのは延長18回。9番西川地に四球で出塁を許すと失策で一死三塁のピンチを招く。しかし田中の球威は落ちることなく3番横川を内野ゴロに仕留め本塁を踏ませず、続く打者を三振で打ち取りこの回を無失点で切り抜ける。その裏、7番山口が右前安打で出塁し連打と四球で二死満塁の好機を作るも、2番大背戸が三振に倒れ得点はならない。ここまで1人で投げ続けていた立命先発の西川地が18回に交代する中、田中はその後も投げ続け、試合はなんと延長21回へ。しかしこの回2番横川に左前安打を許し、左翼手の失策も絡んで一死三塁とされ、続く3番岩本はスクイズのかまえ。しかし「三塁走者がかえってきているのが見えた」という田中はとっさにボールを外側に外し三塁走者は併殺。その後安打を許し二死二塁とされるも次の打者を三振に打ち取り得点を許さなかった。

 約4時間30分に及んだ死闘は時間制のため延長21回で終了。0-0で引き分けという結果に終わった。21回、237球を1人で投げ切った田中は、「疲れもあったが体全体で投げられたので最後まで行けた。負けなかったことがよかった」と話し、上体だけで投げていた春に比べ、体全体を使ってバランス良く投げられるようになったと春からの成長を感じていた。また、主将の久保津は「守備への自信が確固たるものになった」と語った。

 21回を戦い抜くも引き分けという悔しい結果となった今試合。両チーム疲れがある中、悔しさを晴らしこの節の勝ち点をとるのはどちらなのか。明日からの試合も目が離せない。

立命 000 000 000 000 000 000 000=0
京大 000 000 000 000 000 000 000=0

【立命】西川地、高須智-小川
【京大】田中-久保津