「惜しいシーンすら作れずに勝てるはずがない」。試合後、楚輪監督はこう漏らした。前後半を合わせてシュート数はわずか5本。うちほとんどが枠に飛んでいない。「早大は攻守に隙が無い。あれに勝つなら裏を取れるテクニシャンが何人も必要だ」と嘆き節だった。  攻撃は単調だった。長身の1年生FW岡を攻撃の起点にし、ひたすらロングボールを配球するという、早大にとって対応が難しくないもの。厳しいプレッシャーに遭うと簡単にボールを奪われた。苦し紛れにくさびのパスを入れても結果は変わらず、前線でのキープができない。徐々に自陣でプレーする時間が長くなり、ペースは相手に掴まれた。  DF陣が粘り強い対応を見せながらも、65分にカウンターから先制を許す。追い込まれた桃山学大はMF道上が個人技で仕掛けるなど反撃に出るが、疲労から足も止まり、早大のDFの穴をこじ開けることができずに試合終了。あっけない幕切れだった。  来月に再開するリーグ戦では7位に沈む。上位浮上へ向けて早々に切り替えることとなったが、強豪と戦ってつなぐサッカーの重要性を再認識できたという意味では収穫のある大会だったと言えるだろう。楚輪監督も「この試合を1つの肥やしにしていきたい」と前を向いた。 【前半】桃山学大0-0早大 【後半】桃山学大0-1早大 【試合終了】桃山学大0-1早大 【得点】早大:MF中田(65分) この記事に関する写真はこちら:https://www.facebook.com/photo.php?fbid=645509632125707&set=a.588528491157155.1073741833.430773716932634&type=1&theater