「何も変わっていない」という島岡監督の試合後の第一声が全てを表していた。前半は攻守に精彩を欠き、後半に修正して何とか帳尻を合わせるという、良くも悪くもいつも通りの試合展開。「勝ててよかった」と安堵しつつも、「追い込まれてからやっとスイッチが入っている。自分でスイッチを入れられなければ今後は通用しない」と渋い表情だった。  うかつなパスミスから16分に失点。さらに32分には再びネットを揺らされるもオフサイドの判定に助けられるなど、危うい守備が目立った。一方で「攻撃のエンジンがかからなかった」とMF秋山一。前線での連携がかみ合わず、チャンスを作りきれない。0-1のままハーフタイムを迎えた。  正念場となった後半。縦パスによる崩しと積極的なシュートで流れをつかむ。主将のDF都並も「自分たちの目指すサッカーができた」と振り返る猛攻で、次々とゴールを脅かした。65分のMF都竹のミドルはGKに弾かれたが、続く66分、秋山一の正確なクロスに都並が頭で合わせ同点。76分には左サイドを崩した都竹から都並へとつなぎ、最後は秋山一のシュートで勝ち越した。80分にもMF和田のゴールで点差を広げた関大は、3-1で試合を終えた。  試合後、都並は「何とか勝てていることに感謝しているが、(理想の試合運びができないことへの)焦りはずっとある」と複雑な様子で話した。準決勝の相手は桃山学院大。11日のリーグ戦で完敗したばかりの難敵との決戦に向け、「リベンジという気持ちが強い。相手よりも豊富な攻撃のバリエーションを見せつけてゴールに迫りたい」と闘志を燃やしていた。 【前半】関大0-1立命 【後半】関大3-0立命 【試合終了】関大3-1立命 【得点】関大:都並(66分)、秋山一(76分)、和田(80分) 立命:前岡(16分) この記事に関する写真はこちら:http://www.facebook.com/photo.php?fbid=608090002534337&set=a.588528491157155.1073741833.430773716932634&type=1&theater