近大マグロなどの食材を十分に用意して挑んだ初日。最高200人近くが並ぶ時間待ちの行列を作った。また当日は、全93席がたびたび満席となり、総数約600人の来場客でにぎわった。実際にマグロを食べた男性客は、「普段食べるマグロより美味しく、機会があればまた食べに来たい」と満足そうに話した。  その様子を見守るのは、近畿大学ベンチャービジネス推進事業本部の石原克人(かつひと)さんだ。石原さんは、「産官学が三位一体となった本店舗を『実学教育の場』として活用したい」と話す。また、グランフロント大阪のナレッジキャピタルという学際的な環境を活かして、今後は他大学や企業とのコラボレーションも考えられる、との可能性を示唆した。  また、今後の目標は2つ、と話すのは、株式会社アーマリン近大代表取締役であり、近畿大学人事部長の逵(つじ)浩康さんだ。『養殖界のパイオニア』という近大をアピールし、停滞している養殖業全体の底上げを行いたいと話す。「天然漁業産物に勝るとも劣らない、養殖魚の魅力をPRしたい」と熱弁する。そこで名物の近大マグロだけでなく、同じく近大で世界初の完全養殖に成功した高級魚シマアジなど他の養殖魚も見どころだという。  さらには、近大の研究の活性化も目指している。「近大マグロってどこで食べられるの?」という声から始まった本出店。「消費者の声をフィードバックして、研究に活かしたい」と逵さんは語った。今後は「マーケティング研究の題材として、東西での顧客の魚の好みを探究する」という経営学部をはじめ、近大のあらゆる学部のさまざまなアプローチで学生や教員を参画させたい、と構想を膨らませた。 写真はこちら→https://www.facebook.com/media/set/?set=a.598423023501035.1073741842.430773716932634&type=3&uploaded=2