自衛官時代、行政との連絡役だった中務さんはテレビのニュースを見て「経験の生かせる災害医療を学ぼう」と一念発起。独学の末第一志望に合格したのは、東日本大震災の3日前だった。その5カ月後、奈良県立医大のボランティアバスで福島へ。帰ってからは「福島を伝えたい」と、共に活動した仲間と学生団体「NARA will」 を設立した。


中務さんらは関西で福島の現状を伝えるイベントや、福島へのボランティアバスを企画。発災からおよそ2年となる3月10日には、 和歌山県立医大や福島県立医大の学生と追悼キャンドルを開催した。「震災を風化させない」という思いを込めて、およそ1000本のキャンドルに灯火。「3.11」「絆」の文字と桜の花をかたどった炎に、雨に冷え込んだ会場は暖かさを取り戻した。

活動先のアポ取りなどで「経験が役立つ」 という中務さん。あと4年間「自由な学生にこそできるボランティアを続けたい」。

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