日本の国技である相撲と、「おもしろいものを作り上げる」というRedBullの思いが結びついて本企画は実現した。  開始10分ほど前から、DJの音楽とMCのマイクパフォーマンスに誘われ、ステージ周辺に人だかりができ始めた。MCの煽りで徐々に興奮は高まる。迎えた1回戦はMCの出したお題に応じて叫んだ。お題は「今、屋台で食べたいもの」。参加した「カミズモリスト」はそれぞれ「焼きそばああああ!焼きそばああああ!」「ピロシキイイイイ!」などと叫んだ。中には低音のうなり声にしか聞こえない者も。大声はマイクとスピーカーを通してステージを震わせ、ゆっくりと紙の力士を動かしていく。どちらに転ぶか分からない勝負に観衆はヒートアップした。2回戦以降はお題無し。雄叫びを上げたり、高音を発したり、歌ったりと、それぞれ個性豊かに戦った。  参加者の必死の絶叫には理由がある。今回の「大阪場所」での優勝者と準優勝者は、東京で開かれる「本場所」に出場、さらにそこで優勝するとRedBullが自分の夢を叶えてくれるという。  「誰が優勝してもおかしくなかった」と脱力気味に話したのは、優勝者の南谷光紀さん(同志社・3年)。勝負の最中、長渕剛の「とんぼ」や「しあわせになろうよ」を歌って会場を笑わせた。そんな南谷さんは実は漫才師志望。「(漫才などばかりをやっていて)おばあちゃんが泣いている。優勝したことはおばあちゃんには言わないでおく」という。本場所で叶えたい夢については「日本一面白いことができる環境を整えてほしい」と話した。