今春リーグ王者が安定のストレート勝ちを収めた。初戦の相手、京産大は12季ぶりに1部復帰を果たしたチーム。そんなチームに対し、「しっかり研究して臨んだ」(セッター小野主将)という近大。優勝の期待を背負って戦った西日本インカレでは、3回戦で1部6位の立命にフルセットの末まさかの敗北。小野は「上を見過ぎていた」と振り返る。その悔しさをバネに、今日まで休みなしで練習してきた。その結果がまさに初戦であらわれた。
 第1セットは相手の素早い攻撃に翻弄される場面も多く、なかなか突き放すことができない。しかし、要所でサイド山近のスパイクが光り、25−22でもぎ取る。第2セットは相手にも慣れ、山近らスパイカーの鋭く突き刺さるスパイクだけではなく、フェイントも織り交ぜた攻撃で25−14と連取する。第3セットも危なげなく25−19で取り、ストレートで初戦を飾った。
 春季リーグとの一番の違いはスパイカー陣が「状況に合わせた攻撃」を身に付けたことだ。あがってくるトスと相手の状態を瞬時に見極め、その時々で100%の選択をする。山近は自らの出来を「サーブ以外は100点だった」と称賛した。
 連覇のかかる近大。小野は「秋をとってこそ本物」と気合十分だ。進化を続ける近大にとって、敵はまさに己の中にこそあるのかもしれない。

●関西大学バレーボール連盟秋季リーグ戦第1日(9月8日・大阪学院大体育館)

近大(1勝) 3 25-22 0 京産大(1敗)
25-14
25-19