京大 10年ぶりの開幕白星
京大は2回、二死二塁の好機で打順を1番から9番に下げられた上田の中前適時打で先制。5回に関大奥村の左越二塁打で同点に追いつかれるが、その裏にまたも上田の右前適時打で勝ち越し。この回関大の3失策につけこみ、一挙3点を挙げる。
投げては2年生エース田中が7回3分の1を被安打10、2失点と粘りの投球を見せた。5回の打席ではグリップと手の間に球がぶつかるアクシデントがあったものの、その後の2回を気力で投げた。8回に無死満塁のピンチを招くと、内藤にマウンドを託す。内藤は併殺打の間に1失点したものの、次打者を二ゴロで仕留め最少失点で切り抜けた。
比屋根監督は「初戦で勝てたのが大きい。やっと(選手らが)野球の流れをわかってきたかな」と選手らをたたえた。また、粘り強い投球を見せた田中は「先に点を取られないことを頭に投げた。取られた直後に3点も取ってもらったので余裕をもって投げられた」と自身の投球を振り返った。
今春に3年ぶりのリーグ戦勝利をおさめるなど、確実に成長を見せている京大。この勢いに乗り、10年ぶりの勝ち点へ大きな期待がかかる。
◎関学 初戦白星スタート
試合が動いたのは3回。一死から2番徳山の四球と3番籾山の敵失に続き、4番萩原の右前安打で満塁の好機を作る。続く5番山崎は四球を選び、押し出しで先制点を奪う。さらに連打と押し出しで追加点を挙げ、この回に一挙3点を奪う。5回にもダメ押しとなる追加点を挙げ、流れを加速させた。
「先制したので余裕を持って投げることができた」と先発した蒔野は振りかえる。内角の直球と外角の変化球などを広く使い、走者を背負うも要所を締める投球で完封した。
春季リーグでは守備から崩れていくことが多く、オフの間はサインプレーの再徹底を行い臨んだ開幕戦。清水監督は「今日は守っているときに不安感がなかった」と話すように、堅実な守備が光った。主将の萩原は自身のリーグ通算100安打まで残り1安打。「自分の記録のこともあるが、何より初戦で勝つことができて良かった」と胸を張った。
◎立命 開幕初戦落とす
春秋連覇を目指す立命館大は開幕戦のマウンドをエース工藤に託した。春に続き開幕のマウンドを任された工藤だが、この日は自分の投球ができずに苦しんだ。初回の先頭打者にいきなり四球を与えるなど、立ち上がりから制球が乱れてしまった。
さらに打線も、関西学院大先発の蒔野に要所を抑えられ得点を奪えない。好機を作るものの、打つべき球を見逃す消極的な攻撃が目立ち、0−4と完封負けを喫した。
試合後、松岡監督は「工藤は悪いなりにはよく投げてくれた」と試合の立ち上がりを振り返った。一方で打撃陣に関しては「少なくとも1点は取れていた内容だった」と拙攻が目立ったことを口にした。
6月の全国大学野球選手権では初戦で敗退した立命。その雪辱を果たすための再スタートは好発進とはならなかった。
●関西学生野球秋季リーグ第1節1回戦(9月1日・わかさスタジアム京都)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
関大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 |
京大 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | × | 4 |
【関大】吉川、近藤、石田光−山下博
【京大】田中、内藤−久保津
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
立命 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
関学 | 0 | 0 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | × | 4 |
【立命】工藤、桜井、井奥−山村
【関学】蒔野−山崎裕
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