「綺麗やなあ」の声舞う
「京の七夕」は夜の観光イベントで京都の新たな風物詩としての定着を図り地域の活性化を目的として行われているもの。旧暦の七夕に合わせて開催され、全国から短冊を募集して五山の送り火等により天に届けることから京の七夕と題され、3度目の今回は「府・市民の参画」「京都ならではの七夕」「出逢いが溢れる演出」をテーマとして個人や多くの団体や企業、グループが参加し作品を出品した。
堀川会場では「竹と光のアート」と題し大阪成蹊大、京都嵯峨芸術大、京都市立芸術大、京都精華大、京都造形大の5大学の学生による10作品が展示された。
大阪成蹊大は、計2作品を出展した。大江直樹さん(大阪成蹊大・3年)が率いるグループは「光の雨」を制作。5月から約2か月もの時間を費やした。大学と地域の密着が深ある竹農家からの「竹を使ってほしい」という思いに応え、今回の出展に至った。竹をほとんど加工せず、あえて半分に切断するなどにとどめたのは、素材の良さを活かすためだったそうだ。作品手前の竹は片方からしか支えることができないため、垂れてしまう点で苦労したという。作品の出来について大江さんは「シンプルすぎた。もう少しひねることができていれば」と話した。しかし、実際に作品を見た人からは「かっこいい」などの感想をもらうなど、好評だった様子。来年の出展に関しては「4年生になるが、時間があれば参加したい」と前向きに話した。
一方「昨年参加した際は先輩に引っ張ってもらう立場だったけれど、今年は自分が先頭に立って後輩を引っ張り作品作りをしたいと思って参加した」と話すのは正井皓己さん(大阪成蹊大・3年)だ。竹籤で作られた球体を飴に、その球体と上下から伸びる竹によって形作られた道を天の川に喩え「CANDY」と「MILKYWAY」を用いた言葉遊びによって作品を「CANDYWAY」と名付けたり、この作品には今年3月まで大阪成蹊大芸術学部の置かれていた長岡京の竹を材料に使うなど、細かい気配りがされていた。正井さんは「製作期間に2週間程度しか確保できずその中で作品を完成させなければならなかったため、電気コードの配線や竹籤の乾燥不足の点で思うようにいかなかったこともあった」と作品を振り返った。だが同時に「球体の吊るし方や白砂利を下に敷くという工夫などによって、最終的に作品をきれいにまとめることができ、多くの来場者の方々に写真を撮ってもらうなどして喜んでもらえたことに非常に満足している」とも話した。
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