have店長の2日間
haveさんは、ISITの結成当初にデビューした学生アーティストで、「神さま目線系」を代名詞に、ブローチなどを制作している。今回は、オリジナル商品「haverooch-ハブローチ-」の発売を記念して、「have店長の2日間」と銘打ち、ショップカウンターの特設ブースで販売を行った。ハブローチは、布に直筆できめ細かな点描画を描いた一点物のブローチ。haveさんはその精緻なデザインをわずか30分程度で完成させるというが、その分接着剤、布、ペンなど制作材料には特に気を遣い、耐久性を維持できるよう何種類も試作を重ねるという。
ISITは、様々な場で自分たちの作品を公開し、世間の人々に少しでも多くの刺激を与え、与えられる存在を目指す、移動型のギャラリー集団。京都精華大デジタルクリエイションコースの有志によって結成され、haveさんもその創設メンバーの1人だ。現在12人が所属し、制作やプログラミングなど各方面で活動している。今回は全体のリーダーを務める橘俊明さん(京都精華大・4年)が多忙のため、haveさんが2日間店長に抜擢されたという。
「店長を務めて、お客さんの反応を直接見ることによって自身の改善点も見えてくる」と、haveさんは言う。ISITのコンセプトにもある通り、世間の人々に刺激を与えるためには、実際に人々に触れることが大切だという。スペースには来場者が見やすいように様々な工夫がなされているが、「レジの前にブローチを置いたことで、逆に買いにくくなったかもしれない」と反省の色を見せていた。
ISITの今後の活動については、のんびりと手作り市を開きつつ、また展示会も開催したいとのこと。リーダーの橘さんをはじめ4年生の忙しさは増しているが、今年から所属する1年生の積極的な活動もあり、全体も盛り上がっているという。卒業後の活動を尋ねるとhaveさんは、ISITに残るつもりはないと言い切った。「多くのアーティストを世に輩出したい。自らの出展の場を維持するより、後輩がもっとISITを発展させてほしい」と話した。卒業までの活動期間、集大成に向かってhaveさんの制作は続く。
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