「京園 まくなし!」とは京都学生祭典が主催となっており、学生と来場者・学生同士・来場者同士など、様々なつながりをつくることが目的とされている。年間を通して20回行われるうち第6回目の開催となった今日は1か月の準備期間を経て、約16人の実行委員によって運営された。

 河原町広場では、学生祭典から生まれた創作踊りである「京炎 そでふれ!」のメンバー6人が踊りを披露。歌舞伎や能、舞妓の振り付けの他にも四竹を用いたり、京の通り名の歌を歌いながらの踊りも振付けに盛り込まれており、京都の要素いっぱいの演技であった。ステージ前には立ち見が出るほどの観客が集まり、手をたたいたり一緒に口ずさんでいる人も多くみられた。おどり手メンバーのうちの一人、久山貴暉さん(京都府立大・2年)は「お年寄りから小さい子供さんまで来てくださり、嬉しかった」と笑顔。また、踊り手の母親だという女性は「踊る娘を見るのは今年初めて。家とはまた違った、いきいきとした様子が見られて良かった」と話す。さらに「娘が手をたたいて喜んでいた」と言う男性もいた。

 御幸町広場においては節電の夏に向けてカラフルなキャンドルが配布されたほか、本祭のイルミネーション企画で使用されるメッセージを書くコーナーもあり、英語でメッセージを書く外国人観光客の姿もあった。ボーリングや、スーパーボールすくいといった縁日が行われたのは市役所前広場。子供たちがゲームを楽しみ、お菓子をもらって嬉しそうにしている様子が多く見られた。

 副実行委員長の原千尋さん(京都女子大・2年)は「本祭まで約80日。みんな気合が入っている」と話す。この企画以外にも清掃活動「クリーンアップ」などの地域貢献活動を行っていることに加えて勉強との両立もしなければならないため、忙しい時期ではあるものの本祭に来てくれる人の笑顔を想像して頑張っているそうだ。また、この日は祇園祭も行われたことから夏祭りを想像させる縁日などを行ったという。「伝統ある祇園祭と、進化し続けるこのイベント。共に京都を盛り上げていければ」と語った。

 次回のまくなし!は9月2日に同じくゼスト御池で開催。京都大の研究室と連携して行う企画が進んでいるようだ。また、9月17日には京都駅ビルにて同イベントが開催される。「寺社や漬物など、従来からあるものではなく新しい切り口から京都の魅力を伝える」をコンセプトに、音楽や踊りなど大きくわけて4つの催し物が予定されている。10月7日の本祭前としては最後の開催となり、さらに京の町を盛り上げてくれるだろう。