2003年に制定された国立大学法人法により、国立大学は経営母体となるそれぞれの国立大学法人によって運営が行われている。同法では「一法人一大学」主義が採用されており、1つの法人が1つの大学しか経営できない事になっている。プランでは、地域別や機能別にくくられた複数の大学を、1つの法人が経営する方式(アンブレラ方式)が提唱された。経営の規模を大きくすることで、学生サービスの改善や教育施設の充実が期待される。また、大学や学部の枠を越えた再編成も方針として打ち出されている。1大学が多数の大学を運営することで、それぞれの大学に得意分野を分担させることも可能となる。

今回示された大学改革は、大学間の連携を強め、国際競争力のある人材の育成など、大学の機能を一層強化することがねらい。大学改革を進めていく中で、今後具体的に検討していく。今年度に大学改革全体の基本方針を定め、来年度の半ばまでには、必要な制度改正として、アンブレラ方式なども具体的に検討していく。