立命 全国の壁厚く
全国の舞台に胸を躍らせた立命だが、その壁は厚く、そして高かった。重要な初戦の先発マウンドを任されたのはエース工藤ではなく余語。「2人の調整具合を比べての判断だった」と松岡監督は話す。その期待に応えたかった余語だが、初回から龍谷打線に連打を浴びる苦しい展開に。立命は序盤の3回で4点を失い、工藤にマウンドを託した。
「調子が良くなく、特に真っすぐが走っていなかった」と工藤は話すものの、縦に鋭く落ちるスライダーを巧みに織り交ぜ、4回以降は追加点を許さなかった。だが、打線は5回以降無安打と沈黙し、序盤で奪われた3点の差を埋るには至らなかった。
試合後、主将の山村は「ランナーを溜められることでチーム全体が雰囲気にのまれてしまった」と試合を振り返った。また、一球で流れが変わる野球の怖さを再認識したという。「秋に向けては全員野球で戦っていきたい」と山村は最後に力強く話した。その視線は既に秋季リーグを見据えていた。
立命は初戦で敗れたものの、春季リーグ制覇と全国大会を経験できたことは非常に大きい。ここで得た経験や悔しさをいかに「糧」にできるかが、リーグ連覇の明暗へとつながってくる。立命ナインはそれぞれの悔しさを胸に、全国の舞台に向け再び歩みだす。
●全日本大学野球選手権大会2回戦(6月14日・東京ドーム)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
龍谷大 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
立命 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
【龍谷大】○杉上−鈴木
【立命】●余語、小松、工藤−山村
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