京大は、試合開始最初のシリーズで田嶋が幸先よく先制のTDを決める。その後、近大のファンブルのミスにもつけこみ、第1Qだけで17点を獲得。前半は京大ペースで試合が進んだ。しかし後半に入ると、「点差がついて、気持ちが抜けてしまった」と西村監督が指摘したように、選手たちに詰めの甘さが見られた。前半の反省を生かし、攻撃の戦術を変えてきた近大に京大ディフェンスが翻弄され、第3Q、第4QにTDを許す。LB嚴主将は「後半の守備は、選手が浮き足立ってしまった。相手が戦術を変えようが、それに適応しなければ」と課題を口にした。攻撃でも、前半ほどの勢いが見られず、QB小原のパスも精度を欠いた。

 

試合を振り返って「情けない。このままでは、強豪校どころか同リーグのどのチームにも勝てない」と話した。勝利にも課題が残った試合となった。しかし、明るい材料もある。先制のTDをあげた田嶋だ。「まだまだスキル不足だが、成長すれば秋シーズンでの活躍が期待できる」と西村監督も素質を認める。タックル負けしないパワー型のRBとして、京大オフェンスの核になりうる選手だろう。伝統的にディフェンスが充実している京大。今年もLBを中心に実力のある選手がそろった。後は、オフェンスで小原、WR上廣のホットラインに加え、田嶋、RB井上、岡部らが活躍すれば、目標の日本一は見えてくる。


●関西学生大会(5月12日・エキスポフラッシュフィールド)

  1Q 2Q 3Q 4Q
同志社 7 0 0 0 7
関大 0 0 0 8 8

  1Q 2Q 3Q 4Q
京大 17 0 0 3 20
近大 0 0 7 7 14