2安打5打点の活躍で李が勝利に大きく貢献した。

李は3回、一死一、二塁の場面で関学の先発ボイランの直球を左中間に弾き返し貴重な先制打を放つ。下位打線が無安打で作った好機に見事に応え、それまで3者凡退に抑えていたボイランをマウンドから引きずり降ろした。6回にも李の3点本塁打など加点し計8得点。先発の山本は140㎞/h台のストレートと縦の変化球を効果的に織り交ぜ、関学打線に的を絞らせなかった。

6回に左翼席に豪快なダメ押し3点本塁打を放ち、試合の流れを決定づけた李。「自分のことよりもチームや応援してくれる人のことを考えて打っている」と話す一番打者に、次の試合も期待がかかる。

負けられない一戦を制した関大は試合後「優勝目指して明日も勝つ」と山本が話したように、既に次の試合を見据えて闘志を燃やしていた。

◎近大 連勝で勝ち点獲得

近大が、投打ともに京大を圧倒した。

初回、二死3塁から津川による適時二塁打で1点を先制。続いて亀山も適時三塁打で2点を追加するなど、打線がつながり一挙4得点。その後も効果的に追加点をとり、計6点。また投手陣も先発の宝利が7回無失点。その後も松田がキレのあるスライダーを中心に京大打線を打ち取り、最後は山口遼と3人の継投で封じた。

この試合で2本の二塁打を打ち、勝利に貢献をした津川は、「負けない試合が続くので、これからもチームのために勝てればいい」と、また昨年の秋以来に登板した松田は「少し緊張はしたが、万全ではない状態で抑えたことは経験になった。早く戦力になりたい」と話した。

優勝の可能性を残すためにも次の関学戦は絶対に負けられない。榎本監督は「久しぶりに投げた松田も戦力になってきた。次の関学戦に向けてただ倒すだけ」と力強く話した。

●関西学生野球春季リーグ第6節2回戦(5月12日・阪神甲子園球場) 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
関学 0 0 0 0 0 0 0 0 2 2
関大 0 0 3 0 0 5 0 0 × 8

【関学】●ボイラン、戸田、中尾、鍋田、田村−山崎裕
【関大】○山本、近藤−山下
 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
京大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
近大 4 0 1 0 0 0 0 1 × 6

【京大】●内藤、橋本、冨田−小野太
【近大】○宝利、松田、山口遼−原田