宝利の好投で近大が今季初の勝ち点を獲得した。

「最後まで宝利でいこうと思った」と榎本監督が話すように、この日の宝利は絶好調。7回まで相手打線に安打を許さないピッチング。9回に先頭打者に安打を許したものの、続く打者を三振にしとめると、山本定を併殺打に打ち取り完封でチームを勝利に導いた。

開幕から3連敗を喫し、いきなりピンチに立たされた。初勝利が見えかけた第3節の対関学2回戦ではまずい守備から同点に追いつかれ、引き分けに持ち込まれるなどなかなか波に乗ることができなかった今季。

苦しみながら5節目にしてようやく掴んだ今季初の勝ち点。試合が終わった瞬間、選手はグラウンドで喜びを爆発させた。

これでチームは3連勝と調子の上がってきた近大。好調を維持し優勝戦線に絡むことができるのか。今後の戦いに注目が集まる。

◎立命 連勝で勝ち点獲得

前日、7点を奪った打線はこの日も好調だった。

1回に瀧野の適時打で1点を先制すると、7回には市川、渡邊の適時打など打者一巡の攻撃で4点を奪った。終わってみれば13安打8得点とこの日も打線が繋がりをみせ。京大に快勝した。

好調を維持する打線に対し、リリーフ陣には不安が残った。8回から登板した森が四球でピンチを広げると代わった増田が適時打を許し2失点。捕手の山村は「昨日の反省が活かされなかった」と話した。

課題を残した試合内容となったものの、最終節の立同戦までは約3週間。チームを立て直すための時間は十分だ。

チームは6連勝で勝ち点3とし、残すは最終節のみとなった。最終節に向け主将の山村は「2日間で絶対決めるという気持ちで戦う」と意気込みを話した。

●関西学生野球春季リーグ第5節2回戦(5月5日・皇子山球場) 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
近大 1 0 0 1 0 1 2 0 1 6
同志社 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

【近大】○宝利−原田
【同志社】●國正、花田、大戸−川端
 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
京大 0 0 1 0 0 0 0 2 0 3
立命 1 0 3 0 0 0 4 1 × 9

【京大】●冨田、内藤、田中−小野太
【立命】○余語、森、増田、小松−山村