青き戦士達が4年ぶり史上最多24回目の甲子園ボウル制覇を果たした。関学のレシーブで始まったこの試合。いきなり日大のディフェンスにQB畑が苦しめられる。相手DLの素早い動きに対応できず、3rdダウンからQBサックを食らい、8ヤードロスを奪われる。

出鼻をくじかれた形になった関学はK大西のパントでこのシリーズを終える。自陣29ヤード付近から始まった2度目の攻撃シリーズではRB望月が中央を突破する力強いランを見せ、1stダウンを更新するもディレイオブゲーム、交代違反とミスが重なりリズムを作れず、このシリーズもパントで終える。この間に奮闘したのがディフェンス陣。LB坂本のタックルでロスを奪うなど日大オフェンスに仕事をさせず、オフェンスの奮起を待つ。

期待に応えたのは望月。WR和田へのロングパスで敵陣12ヤードまで攻め込むと、望月が一度相手に捕まりかけるも力で振りほどき、強引にエンドゾーンへ。先制し、7−0で第1Qを終える。第2Qでは相手のリターナーがパントをファンブル。敵陣2ヤードからの攻撃となると、RB松岡主将がきっちり押し込みTDを挙げる。

第2Q終了間際には大西が28ヤードのFGを決め、17−0で前半を折り返す。第3Qに入ると両校のオフェンスがパントを繰り返す。その中で再び光ったのが関学のディフェンス陣。ロスタックルを連発し、DB池田がインターセプトを奪う。後半パス中心に切り替えた日大QB安藤に対し、DL朝倉が第1Qの畑のお返しとばかりにサック。

終盤ノーハドルで展開する日大オフェンスにモメンタムを与えない。 第4Q終盤にはゴール前2ヤードから松岡へのTDパスでダメを押し、勝利。関学の青に埋め尽くされた甲子園のアルプススタンドが、大きな歓声に包まれた。

終始リードを保った展開で、相手にモメンタムを与えなかった関学。2度の交代違反やディレイオブゲームなど詰めで甘い部分は見られたが、勝利に大きく貢献したのが今年度最優秀選手(ミルズ杯)に輝いた大西のキックだ。終始安定したキックを見せ、パントキックを相手陣奥へ蹴り込み、優位なフィールドポジションでゲームを進めた。

今年の学生王者に輝いた関学は1月3日に行われる第65回ライスボウルで日本一をかけ、社会人王者のオービックと対戦する。

●第66回毎日甲子園ボウル(12月18日・阪神甲子園球場)

  1Q 2Q 3Q 4Q
関学 7 10 0 7 24
日本大 0 3 0 0 3

・表彰選手
甲子園ボウル最優秀選手 QB畑(関学・3年)
甲子園ボウル敢闘選手 QB安藤(日本大・3年)
NFL特別賞 K大西(関学・4年)
年間最優秀選手(ミルズ杯) K大西(関学・4年)