アートを支える
神戸市では「アートサポーター」という神戸のアート活動をサポートするボランティアスタッフを募集している。10月1日から11月23日まで開催された神戸ビエンナーレ2011の各会場でも会場設営や、作品案内に活躍した。中には学生のボランティアスタッフも見られる。
神戸ビエンナーレ事務局の奥麻祐子さんは「募集はサイトやチラシで行っていますが、前回ほど学生主体で行う企画がなくて」と話す。けれど「せっかく参加してくれているので、作品や来場者と関わるスタッフとして会場に出てもらいたい」と学生の参加を後押しする。
サポーターに登録している学生は30人から40人。「基本的に午前中の参加が多いです」と奥さんはいう。しかし学生は学校があり継続的な参加は難しいと話す。
また会場のひとつになっている兵庫県立美術館でのボランティアを希望する学生が多いという。同じイベントスタッフでもアートの現場として美術作品に関わる仕事にニーズが集まっているようだ。
アートサポーターとしてビエンナーレに参加する葛原優季さん(阪大・4年)は主に作品の紹介。「説明書きはあるが、どういう作品なのか説明したり実際に遊ぶことのできる作品を教えたりしている」と話す。 「作品の芸術性はみただけではわからないのでお客さんになかなか興味を持ってもらえないのが苦労」と話す一方、「この作品のこういう所がいいよと説明するのは楽しい」とやりがいを話す。
同じくサポーターの岡本知佳(はるか)さん(大阪市大・3年)は地元神戸出身。普段ボランティアなどへの参加は経験がないという。しかし前回の神戸ビエンナーレ開催時に会場を訪れ、「参加してみたい」と今回のサポーターに応募した。出展作家の作品の制作補助にも関わった。県立美術館で館内案内を行った山_香里さん(甲南大・4年)は普段から博物館を訪れるのが好きで、短い期間のボランティアに関わりたいと参加している。
奥さんは、神戸市からは「アートと人をむすびつけよう」とメッセージを出していると話す。
「口コミで訪れてくれる人が多いですね」と話し、学生がボランティアに積極的に参加し、またスタッフとしてイベントに興味をもって普段の時間にも友人らと会場を訪れてくれることを期待していると話した。
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