開幕4連勝を果たした関大。この日は前半に2回続けてギャンブルを失敗し、攻撃陣がなかなか波に乗れない。しかし、ギャンブル失敗後の相手の攻撃シリーズでディフェンス陣が奮起した。セーフティとLB林のファンブルリカバーから生まれたTDで試合の流れを引き寄せた。
その後もプレイアクションやハンドオフフェイクを交えた相手オフェンスを意に介さず、タックルやQBサックを浴びせ続け、前節京都大に勝利した同志社の勢いを序盤で文字通りシャットアウト。
OL西田主将が「勝つのは当然という気持ちで臨んだ」と話すとおり、あとはQB井上率いるオフェンス陣がいつも通りのプレーを披露すれば勝利は必然だった。

 今季の関大ディフェンスの中核となるのは副主将のDL石田やLB谷だ。特に谷は相手陣形を見極め、左右自在にポジションを変えながら鋭いタックルからインターセプトなどのパスディフェンスまでこなすユーティリティプレーヤーとして目覚しい活躍を見せている。そして試合後のハドルではディフェンスリーダーとしてディフェンス陣を鼓舞する役割も担っている。
勝利に大きく貢献しているディフェンス陣。しかし第2節の神戸大RB羽星、第3節の龍谷大RB奥田にそれぞれ2TDを挙げられ、この試合でも第4QにRB土井にこの試合唯一の失点を許すなど相手エースランナーに対する警戒の甘さが課題として見えてきた。

 次節は関西学院大戦。板井ヘッドコーチの「接戦できればいい」というゲームプランに持ち込むためにはディフェンスの踏ん張りが大きな鍵になってくる。そして、相手主将のRB松岡は昨季の対戦で2TDを許し、リーグ戦で唯一黒星を喫した因縁の相手。「今日のような甘いタックルではいけない。一発で仕留めなければならない」と谷は意気込む。
運命の関関戦。2年ぶりの甲子園で学生王者として君臨するためにはここで屈する訳にはいかない。皇帝の守護神たちは誇りを胸に決戦のフィールドへ立つ。

 

●関西学生アメフトリーグ第4節2日目(10月16日・エキスポフラッシュフィールド)

  1Q 2Q 3Q 4Q
関大 2 7 14 14 37
同志社 0 0 0 6 6

 

  1Q 2Q 3Q 4Q
京大 7 7 14 0 28
龍谷大 7 7 0 14 28