被災地での需要に応える
4月13日から福島県会津若松市訪れ、現地の子供らと一緒に制作を行った。「作りながら現地の人とコミュニケーションが取れるのがいいと思った。子供は特に話し相手がいなくてストレスがたまっている」と現地の様子を話す。
活動のきっかけはソーシャルビジネスを手掛けるSEITOKU株式会社の阿部吉雄氏との出会いによる。NGOでの活動経験もあり、建築工事を主たる業務とするSEITOKUの阿部氏の協力により、現地でのニーズのヒアリングやスタッフの確保、そしてパーテーション制作の知識などを学んだ。阿部氏は被災地の声に応えている点や、段ボールという救援物資の送付に使われたものの再利用にもなる点を高く評価する。
野坂さんは商学部で途上国との貿易について広く学んでいる。東南アジアやヨーロッパなど海外旅行の経験も豊富だ。高校生のときスタディツアーで社会人に混じってバングラディッシュ訪れ、ビジネスでの途上国支援に興味をもったという。「ボランティアの無償の支援では限界がある。継続した支援にはお金が発生するようにしないといけない」と東北被災地への支援にもビジネスモデル形成の重要性を強調した。
阿部氏もまた「学生が現地での課題を見つけ、起業したり復興型のプロジェクトをつくっていかないと」と話す。段ボールを使ったパーテーションも一時避難で完結しており、これからはまた別のニーズが発生してくると阿部氏はいう。野坂さんは被災地で生活する母親を支援するプロジェクトを構想中だ。4月の現地での活動中にも感じたことで「女性は子供のことでストレスがたまりやすい。何かフォローして現地の人の力になりたい」と語る。これからの支援の形まで大きく視野に入れているようだ。
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