試合後の関係者入口、ぼう然とするナインの姿があった。なかには涙する選手も。九州共立大先発の大瀬良を前にわずか2安打。屈辱の敗戦は、関西学生覇者のプライドを無残に打ち砕いた。
 
 序盤には好機も訪れた。初回、篠川が中前打を放ちすぐさま盗塁、得点圏に走者を置いた。しかし、続く中谷の打球を2塁手が好守で併殺。2回にも先頭打者が四球で出塁するも、続く小林が併殺に。2度の併殺が大瀬良に余裕を与えてしまった。この日3タコの小林は「途中から修正され、変化球をうまく振らされるようになった。いい投手だ」と、悔しそうな表情。3回以降は、8回まで三者凡退の山。大背良の前に手も足も出ないまま、先制点を許してしまった。小玉監督は、「予想以上の投手。向こうの投手を誉めなくては。しかし、序盤の直球を打たなくちゃいけなかったね」。大瀬良の、いや、全国のレベルを痛感するも、自チームにおける課題が浮き彫りなってしまった試合となった。
 
 
 主将の小林は、「ここまで来れたのは皆の力があってのこと。ただ、ここまで来ると(大瀬良のような)いい投手も打たなくてはいけない。今後は日本一を見据えたチームにしたい」と話し、ベンチ裏を後にした。
 

●全日本大学野球選手権2回戦(6月9日・東京ドーム)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
九州共立大 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3
同志社 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

【同志社】●平川、大家−小林
【九州共立大】○大瀬良−対馬