龍谷大 3連覇達成
「(優勝が決まった時)みんなへのありがとうという気持ちが沸き起こった」。セッター日隈主将は少し目を赤らめて話した。現在、龍谷大の4年生は日隈とマネージャーの内藤だけ。日隈は主将としても、プレイヤーの中ではたった一人の最上級生としてもチームをまとめてきた。そんな主将の背中を見ていた3年生のサイド加藤は「4年生を優勝させたいと思っていた」と話す。個人個人がチームのためを思って戦ったのが、今年の春季リーグだった。
加藤と3年生のサイド吉野は以前、「私たちの出来が、チームの勝敗を左右する」と口を揃えて話していた。今回の試合でも第1セット序盤から2人のエースが点を稼ぎ、京都橘大を突き放す。しかし中盤で4連続失点を喫すると、そこからは1点1点のせめぎ合い。マッチポイントを握り握られを繰り返し、最後は29—27でものにした。第2セットを25—22で連取した後の第3セットでは、相手サイドから放たれる、インナーへ鋭角に突き落とすスパイクに苦しむ。ここで頼りになるのが日隈だ。ミスをしてしまった選手には必ず声を掛けに行き、チームの冷静さを保った。すると「今日は強気で戦えた」という加藤や吉野のスパイクが決まり、接戦を制し見事優勝を飾ることができた。
日隈は「(春季リーグの中で)一番前向きに試合ができた」と振り返る。試合中、どんな状況でも常に笑顔でプレーしていた加藤は「チームが一つになれた」とまた笑顔をみせた。龍谷大にとって、競った試合をストレートで下せたことは大きな収穫だ。川島監督は「やってくれると思っていた」と選手を讃えた。同時に「未熟な部分が多く、課題は山盛り」と話す。3連覇の偉業を成し遂げた彼女らの戦いは、まだまだこれからだ。
●関西大学バレーボール連盟女子春季リーグ(5月22日、千里金蘭大体育館)
龍谷大(8勝2敗) | 3 | 29-27 | 0 | 京都橘大(7勝3敗) |
25-22 | ||||
29-27 | ||||
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