奇しくも昨年の甲子園ボウルと同じ組み合わせとなったこの一戦。期待の若手の足で勝利をもぎ取った。第1QにFGで先制点を奪われた立命は第2Q、QB谷口のランでロングゲインすると、RB井上のダイブで逆転。第3QにはDB田中のインターセプトでターンオーバーを奪うと、続く立命のドライブでTBの位置にセットした井上が谷口からボールを受け、そのまま中央を独走し再びTDを奪う。80Yはあろうかという距離を走り切り、早稲田を引き離した。

4年生のRBの欠場で、ここ数試合で出番が多くなっている2年生の井上。コンビを組んだ谷口は「(井上とは)練習量もこなし、徐々に(連携が)いい感じになっている」と話す。第4Qでも約60Yのロングゲインを記録。TDにこそならなかったが、ランナーとしての素質をいかんなく発揮した。

しかし課題も同時に見えた試合だった。相手のOLに力負け、パス壁を破れない。RBに中央をこじ開けられる。「すべてのポジションで力のなさを露呈している」と米倉ヘッドコーチ。「結果的に関大、京大に勝ったことが緩みになっているのでは」と話す。課題は単純な力の差というより、アメフトに向かう心がけだ。チームが始動して約4か月。悪い意味での慣れがあるという。LB名倉主将は「もう一度気を引き締めないと」と唇をかみ、悔しさをあらわにした。

●アメフト交流戦(5月15日・BKCクインススタジアム)

  1Q 2Q 3Q 4Q
立命 0 7 6 11 24
早稲田 3 0 0 7 10