この日のパンサーズは何かがおかしかった。初めのドライブでQB谷口が自らボールを持ち、エンドゾーンまで走り切りTDを上げる。幸先の良いスタートを切り、この日の主導権を握ったかに思えた。しかしこの後のドライブで思うようにゲインができない。結果的に2TDをあげたRB井上さえも中央突破を幾度となく止められる。オフェンスラインが粘れず、走りながらのパスになりインコンプリートになる。

きっかけは谷口の独走TDだったという。このプレーでオフェンス陣がビッグプレーを狙いにいってしまい、肩に力が入ってしまったのだという。「しっかりとつないでドライブすることができなかった」と谷口。

悪い流れの中で反則も多く発生した。オフェンスではフォルススタート、ディフェンスではオフサイドの反則を取られ、「相手にペースを与えるきっかけになった」と谷口は肩を落とした。

対照的に京大の攻撃ではラン、パスともに堅実なプレーでゲインを稼がれる。RB高木には立命のお株を奪う、ランでのロングゲインで自陣の奥深くまで侵入された。試合は何とか逃げ切り勝利したものの、これから春の試合を戦っていくなかで、不安要素を残す試合となった。

試合後米倉ヘッドコーチは「これで自分たちの立ち位置、力量がわかってくれたのでは。このままでは秋にベストな状態で(京大と)当たることを考えると不安しかない」と厳しい表情を見せた。

●アメフト関西学生大会(5月8日・長居第2陸上競技場)

  1Q 2Q 3Q 4Q
関学 14 7 0 10 31
関大 0 0 7 0 7

 

  1Q 2Q 3Q 4Q
立命 14 0 3 6 23
京大 0 6 6 0 12