若き原動力がチームを初の栄冠に導いた。相手はインカレベスト8の京産大。「勝てるとは思ってなかった」と行広監督が語るほどの大番狂わせを若いチームがやってのけた。

 
苦しい場面で気持ちをうまく切り替えた。前半終盤から第3Q序盤にかけて相手に追い上げられた大院大。「ここをがんばって行こう」と声を掛け合った選手た ち。ディフェンスにリバウンド。いつものプレイを意識した。すると、34−35と1点ビハインドから連続得点でリードを奪い、相手のオフェンスも抑え込 む。普段通りの意識 が勝利を呼び込んだ。

 
今季のリーグ戦を2部で開幕を迎える大院大。スターターには1年生が2人も入る。しかし、決勝の大舞台にも臆することなく「普段通り」を心がけた。「うれしいです」。チーム初の栄冠にPG石原は素直に喜びを表現した。

 
関西63大学の頂点に立った大院大。しかし、大院大が目指すのは一部昇格。昨季、入れ替え戦で涙をのみ、その雪辱を果たしたい。「リーグ戦を2部1位で終わって、入れ替え戦を勝ちたい」と力強く話したC小坂。目標へ向けて大院大が最高のスタートを切った。

●関西学生バスケットボール選手権(5月5日・大阪市立東淀川体育館)
 

  1Q 2Q 3Q 4Q
大院大 25 9 23 24 81
京産大 19 14 10 18 61

 

◎天理大は接戦の末勝利

 試合は第1Q、天理大の持ち前のディフェンスを駆使するも、互いに譲らず一進一退を繰り返す。後半、天理大は相手側に点を許すが、最終20ー18とリードを守りきる。アウトサイドシュートで点を許していた天理大。
 

「もう一歩前に出てプレーするように」(二杉監督)のその言葉通り、第2Qでは、ボールに食らいつくように向かい、速いパス回しで得点を重ねる。天理大は第2Q、26ー7と相手を大幅に引き離した。
 

第3Q、天理大は相手のディフェンスに苦しみ得点を重ねることができない。第4Qでも、天理大は相手にリードを奪われ、途中2点差まで追い上げらる。しかし、スターターメンバーにより、逃げ切った天理大は57ー51で勝利した。
 

最終的に6点差で試合を追えたものの、課題の見つかる試合となった。第3Q・第4Qにプレーした1年生に対しては、「まだ、上手くコミュニケーションが取れていない」とPG濱田主将。それに対し、1年生のPG川崎は、「まだ、(大学のバスケットボールとして)出来上がっていない部分をしっかり作りたい。そして、早くチームに慣れて先輩達と息を合わせていきたい」と意欲を語った。1年生の人数が多い天理大は、次の西日本大会に向けて課題のみつかる試合となった。

●関西学生バスケットボール選手権5位6位決定戦(5月5日・東淀川体育館)

  1Q 2Q 3Q 4Q
天理大 20 26 9 2 57
関西学院大 18 7 13 13 51