日本一をかけた最後の大会。総理大臣杯・天皇杯出場を逃し、「その悔しさをばねにここまでやってきた」(MF海田)。
 
後半のロスタイム終了間際に同点に追いつかれ、試合を振り出しに戻されるも、集中力は欠いていなかった。「4回生とプレーできる時間が延びた」と声を掛け合い、互いの精神を高めた。延長後半11分、FW安藤のクロスを途中出場のFW奥田勇が頭で合わせ、ゴールネットを揺らす。「この人のために頑張りたい、勝ちたいと思える先輩がいた」(奥田勇)。チーム一丸の決勝点。スタンドは歓喜の声で沸き、「全員サッカー」で勝利を掴んだ。
 
前期はリーグ6位と結果に苦しむも、「我慢することを身体で覚えた」(島岡監督)。老人ホーム訪問や清掃活動など通し、サッカーの部分でなく人間性の成長を促してきた。「人間として成長できて、比べものにならないくらい良い1年だった」とFW藤澤主将は笑顔を見せた。
 
これからは大学王者の称号を背負うことになる。「堂々と胸を張って、チャレンジャー精神でやりたい」とMF田中裕は意気込む。目標は天皇杯で日本一。関大の挑戦はまだまだ続く。

●全日本大学サッカー選手権(1月5日・国立競技場)

 

関大 1 1-0 1

中京大

0-1

0-0
1-0
金園
奥田勇
得点者

中村