同志社、残留も“誇り”失った一年
創部100年、今年の開幕戦も宝ヶ池球技場で始まった。その時は今季関東大学対抗戦2位の慶大に10−5で勝利。「今年こそは」と期待も高まる1年になるはずだった。
しかし、今季の関西リーグは苦戦。11月21日の関学戦で創部以来初の負け越しを確定。そして11月28日の関西リーグ第1試合で勝ち点が並んでいた京産 大が立命に勝利したため、同志社の大学選手権出場が絶たれ、直後の第2試合で近大が大体大に勝利したことで入替戦出場が確定となった。「しんどかった。学 生が一番しんどかったはず」。同志社ラグビー部史上初の入替戦が決定してから2週間を振り返り、中尾監督はそう漏らす。
試合は点差よりも厳しい内容だった。Bリーグ2位の関大相手に思うように前に進めない。ディフェンスも関大BKにカウンターを許しゲインされることも多 かった。WTB正海などの奮闘でトライ数は7−1と圧倒しているが、関大との実力差はそこまで広く無く、同志社にとって不本意な結果に終わった。
「同志社はもう強くない」。監督、選手達は一様に話す。強い同志社でラグビーをしているという誇りが傷ついた。大学ラグビー界における「同志社ブランド」は大学選手権不出場、入替戦となった100周年に完全に崩壊したように見える。
いったい何が原因なのか、同志社ラグビー部は再考しなければならない。かつては「なぜ関東に勝てないか」だったが今では「なぜ関西で勝てないか」が問題だ。関東勢を相手にする場合と違い、関西において同志社は大平主将をはじめとして選手層で恵まれた環境にある。
「来年は『関西』優勝だぞ」。ノーサイドの後、挨拶する選手たちに観客席から檄が飛んだ。かつて大学選手権三連覇を果たした名門も、まずは関西という一地 方を制するところからのやり直しとなる。来年が最終学年となるWTB正海は「気持ちで負けた一年だった。来年は僕が前に出て、失った誇りや気持ちを取り戻 したい」と再起を誓った。
●関西大学ラグビーA・Bリーグ入替戦(12月11日・ 宝ヶ池球技場)
同志社 | 45 | 26-10 | 10 |
関 大
|
19-0 |
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