最後の打者が凡打に終わった後、整列に向かう主将の大西浩は笑顔だった。「やるべきことはしっかりやった。それで負けるならしょうがない」。その言葉通りすべてを出し切った試合だった。先制され、追いかける展開となったが、7回に自ら外野を越える当たりを放ち、反撃ののろしを上げた。9回にも目の覚めるような当たりを中堅手の横へ放つ。「意地ですね。主将として背中で見せてあげたかった」と大西浩。

  スタメンで4年生は一人だけ。また今季は1年生が遊撃手と捕手の定位置をつかみ、故障から復活した3年の飛嶋と2年の蒔野の2本柱が投手陣を支えた。それだけ若いチームで、毎年下位に低迷していた関学を上位に押し上げた。大西浩は「ここまでやってこれたのはあいつらのおかげ。自信をもってほしい」と話す。

  春の4位から一気に2位と躍進した関学。優勝争いも演じたがナンバーワンには届かなかった。救援し、8回にダメ押しの2点を失った飛嶋は「最後のくやしい思いはいい経験になった」と話し、「来年はさらにレベルアップしないと」とさらなる飛躍を誓った。

●関西学生野球秋季リーグ第7節(10月17日・わかさスタジアム京都) 

 

 

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
関学 0 0 0 0 0 0 2 0 1 3
関大 3 0 0 0 0 0 0 2 X 5

【関学】●蒔野、飛嶋、樫岡−山崎裕
【関大】○秋本、近藤−永松