近年、関西ではその名を欲しいままにしてきた近大。そのエース中後相手にも、同志社エースの藤井は引けを取らない。6回裏に同点を許し、なおも1死1塁で、流れが相手に移りかけたところをシャットダウン。要所要所で三振を奪い、近大打線を最後まで勢いづかせなかった。
 
そんなエースの力投に応えたのが女房役の小林。中後を前に、なかなかチャンスをものにできない同志社打線だったが、8回表、二死2塁の場面で小林は右中間を越える三塁打。試合を決め、優勝に向けて第一の山場であった近大戦を二連勝で終えた。
 
今季の同志社は強い。投手陣は無駄な点をやらず、この日、勝ち越し打を放った小林が「中後がはいい投手なので、簡単には点を取れないと思っていたが、(8回の打席のときは)決めたいと思っていた」と話すように打線がチャンスで得点する。こうした決定力は「春に勝った自信」(藤井)から培われているという。
 
次戦は昨季、唯一勝ち点を奪えなかった関学。二連勝すれば、優勝が決まる。「春は負けているので、しっかり投げてリズムを作りたい」と藤井。チームの状態は整っている。意気込みは充分。栄冠が目の前に見え始めた。

●関西学生野球秋季リーグ第5節2回戦(10月5日・南港中央球場)
 

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
近大 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1
同志社 0 0 0 1 0 0 0 1 X 2

【近大】●中後、宮本−田中祐
【同志社】○藤井−小林