2日目は9の決勝種目と男女の混成競技の後半戦が行われた。
 
○3連覇も悔い残す 女子走高跳
 女子走高跳は昨年まで2連覇を達成している三村の独壇場となった。
 1メートル73をクリアしたのは三村を含め3人。続く1メートル76は1回目で成功した。残る2人は1メートル76を飛べず、試技が終わった時点で三村の3連覇が決まった。
 あとは自分との戦いだった。1メートル79、82は2回目でクリア。成功すれば関西学生新記録となる1メートル85は、3回とも失敗だった。しかし、昨年の日本選手権以来の1メートル82の成功に、三村はガッツポーズを見せた。
 今季は一度も1メートル80を超えられず、不調にあえいでいた。関西インカレでは優勝したものの、記録は1メートル71。出場者ランキング1位で臨んだ日本選手権は3位に終わった。今回も「調子はよくないと思っていた」と三村。だが、8月の近畿選手権で跳躍の感覚をつかんでいたという。この日も1メートル76の跳躍をきっかけに助走が安定。その後の試技につなげた。
 目標としていた関西学生新記録は超えられなかったが、まだ可能性はある。9月のスーパー陸上、10月の学生・実業団対抗。数少ないチャンスに向けて、三村は跳び続ける。
 
○日本一、1歩及ばず 女子三段跳
 「緊張して足が震えていた」という山根は、言葉とは裏腹に堂々とした跳躍を見せた。3回目にマークしたこの日のベスト、12メートル73はゆるやかな向かい風の中。12メートル68、66を跳んだ1、2回目と合わせ、抜群の安定感で2位につけた。
 4本目以降は風の影響で足が合わず、5回目の12メートル27が最高。1位に16センチ及ばず、初優勝を逃した。
 1年時の同大会で2位に入賞。その後は左ひざなどのケガに悩まされ、思うような成績が残せなかった。
 復調は今年に入ってから。6月の日本選手権で関西学生新となる12メートル74、8月の近畿選手権では自己ベストとなる12メートル87をマークした。初優勝と13メートル超えを目標に挑んだ日本インカレ。悔いは残っている。
 日本一にはなれなかったが、山根は前を向いている。「もうちょっと陸上をやりたい」と卒業後の競技続行にも意欲を見せた。
 
○幅は小川が3位入賞 混成は5位が最高 2日目総括
 関大の跳躍陣が元気だ。女子走高跳で1、2位、同三段跳でも山根が2位。その勢いに乗って、男子走幅跳の小川恭輔(関大・4年)が7メートル55(追い風0.8メートル)で3位に入った。一時はトップに立っていたものの風に恵まれず、4回目以降記録を伸ばせなかった。
 男女混成競技は後半戦が終了。十種競技の広野雄大(関学・3年)が自己ベストを更新する7093点で5位。同じく関学の石田麻実(4年)も自己最高の5067点で5位に入った。
 男子100メートルは関西インカレ王者の小谷優介(立命・3年)が10秒87(向かい風3.4メートル)で6位。同4X100メートルリレーでは立命が40秒08で6位だった。
 女子ハンマー投に出場した立命1年の岡沙都は50メートル83で6位入賞を果たした。
 
 3日目には男女の200メートルなど21種目で決勝が行われる。結果の詳細は日本学生陸上競技連合HP(http://www.iuau.jp/ev2010/79ic/index.html)で。
 
 
●第79回日本学生陸上競技対抗選手権大会2日目(9月11日、国立競技場 加盟大関係分決勝種目のみ)
男子
100メートル
小谷優介(立命・3年) 10秒87(向かい風3.4メートル) 6位
走幅跳
小川恭輔(関大・4年) 7メートル55(追い風0.8メートル) 3位
石井一成(関学・2年) 7メートル38(追い風1.1メートル) 10位
西村優汰(京大・1年) 7メートル31(追い風1.6メートル) 13位
4X100メートルリレー
立命(能美・小谷・堀江・西田) 40秒08 6位
十種競技
広野雄大(関学・3年) 7093点 5位
 
女子
走高跳
三村有希(関大・4年) 1メートル82 優勝
松本真由子(関大・3年) 1メートル73 2位
三段跳
山根愛以(関大・4年) 12メートル73(向かい風0.6メートル) 2位
清水香澄(立命・3年) 12メートル19(向かい風0.4メートル) 9位
藤原美月(同志社・1年) 11メートル67(追い風1.6メートル)  22位
ハンマー投
岡沙都(立命・1年) 50メートル83 6位
七種競技
石田麻実(関学・4年) 5067点 5位
山下絢(関大・4年)  4863点 8位
神田早妃(関大・2年) 4767点 12位
高須賀優(関学・2年) 4548点 17位