毎年恒例の春季大会は今年で57回目。老松の絵が描かれている舞台の鏡板を背に、色とりどりの袴に身を包んだ演者は、扇子を使って仕舞や舞囃子を舞った。大学ごとに披露される演目もあれば、大学の垣根を越えて作り上げられるものもあり、次々と繰り広げられる華麗な演舞に観客は見入っていた。また、今年入部したばかりの新入生も、合同で謡う連吟に参加し、これまでの稽古の成果を披露した。

 近年、連盟員の減少が続く中、今年加盟したばかりの大阪樟蔭女大の存在は大きい。他大学との交流を大事にしている同連盟。普段から月1、2回のペースで集まり、7大学合同練習を行っている。大会中盤に行われた大学紹介では、わきあいあいとした雰囲気の中で各部の様子やよく行く飲食店などが紹介された。

 合同舞囃子「経正」を舞った西口唯さん(関大・3年)は、1年生の時と同じ演目に再挑戦した。前回よりもさらに理解を深めて舞うよう努めたものの、「練習でやった通りにできなかった」。12月の自演会に向けて「余裕をもってできるように頑張りたい」と意気込みを話した。