○立命 近大から勝ち点を奪う

 苦しい試合だった。2−1とリードした7回裏に近大の代打宮崎に同点本塁打を右翼スタンドに運ばれ、試合は連日の延長戦へ。延長に入って からも、救援した近大投手の前に点が取れない回が続いた。そんな重い空気を吹き飛ばす新田の勝ち越しの適時二塁打が飛び出すと、立命ベンチは総立ちで喜び の声を上げた。

リーグ戦序盤ではオープン戦での調整がうまくいかず、打線の不調に悩んだ立命。しかしこの日は13本の安打を放ち、2回戦でも11安打を記録した。悩み の種であった打線の復調に「やっと本来の力が出せた」と松岡監督は安堵の表情を浮かべた。いい流れで近大戦を勝ち越した立命。勢いに乗る打線で次節、伝統 の同立戦へ乗り込む。

●関西学生野球春季リーグ第6節3回戦(5月10日・皇子山球場)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
立命 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 4
近大 0 1 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0

【立命】北岡、○徳山−新田
【近大】白井、山本隆、宮本、森田、●中後−山本優、柴立

○関学 首位の同志社から大金星

 この日はバッテリーでもぎ取った勝利だった。2回裏に出塁した百田を1塁において、打席には捕手の山崎裕。小柄な体を思いっきり使って振 りぬいた打球は左翼手の頭上を越え、百田を生還させる適時二塁打となった。「非凡なところがある」と清水監督が絶賛する1年生が、今季初のスタメン起用に 最高の形で応えた。

投手の蒔野は再三得点圏に走者を進められるも、気持ちのこもった投球とバックの好守にも助けられピンチを切り抜けた。133球の熱投で今季3度目の完封勝利。勝利の瞬間、蒔野の顔から満面の笑みがこぼれた。

若いバッテリーの活躍で勝利し、ここまで勝ち点を落とさず首位を走っていた同志社に待ったをかけた関学。残る京大戦でも2人のプレーから目が離せない。

●関西学生野球春季リーグ第6節3回戦(5月10日・皇子山球場)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
同志社 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
関学 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1

【同志社】●平川−内堀、篠田
【関学】○蒔野−山崎裕