○関学 初スタメン、谷がサヨナラ打

 互いに譲らぬ展開が続いた。関学のマウンドに上がったのは、先日、立命戦で自身初勝利を挙げた蒔野。キレのあるボールで、この日も立命打線に得点を与えなかった。しかし立命、渋谷もテンポの良い投球で関学に本塁を踏ませない。両者無得点のまま、勝負は延長戦へ。

 試合が動いたのは延長11回。一死2塁で打席には5番の谷。インコースに入ったボールを叩くと、打球はそのまま右翼方向へ転がり、二走が生還。初スタメンの谷がサヨナラ勝ちの立役者となった。「絶対期待に応えて、決めてやろうと思った」と谷。あどけない表情で微笑んだ。

 関学が立命から勝ち点を奪うのは実に7季ぶり。蒔野、谷と、投打ともに2年生の活躍が光った。「(今後に向けて)勝つ、負けるではちがう。おかげで盛り上がった」と清水監督も若い戦力の健闘を讃えた。次戦は伝統の関関戦。この勢いをそのままに戦いたい。

○立命、またしても勝ち点を逃す

「打てないですね。ピッチャーは本当に頑張ってくれたんですけど」。松岡監督は肩を落とした。渋谷が11回を投げて1失点と好投するも、打線が援護することが出来なかった。昨秋リーグを制覇したチームも、今季は窮地に追い込まれた。

 関学、蒔野の前にもう一本が出ない。3塁を踏んだのは一度だけ。打線が繋がらず、得点圏に走者を進めても本塁は遠かった。「もっと打線が助けてあげなければ」と松岡監督も苦い表情。これで通算成績は3勝4敗勝ち点1。厳しい状況だが、王者の維持を見せてほしい。

●<関西学生野球春季リーグ第2節3回戦>(4月28日・<スカイマークスタジアム>)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
立命 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
関学 0 0 0 0 0 0 0 1 x 1

【立命】●渋谷-新田
【関学】○蒔野-小林祐