内定取り消し問題や企業の採用減など厳しい就職事情を反映して、就職に対する不安を感じている学生は79.4%に上った。男子学生(77.1%)に比べ女子学生(81.6%)が、理系学生(77.9%)に比べ文系学生(81.6%)がより不安を感じているという結果となった。

 具体的な不安内容は「不安を感じる」と回答した学生の51.8%が「就職できるか」と答え、「希望職種か」(39.6%)、「希望会社か」(18.8%)を大きく上回った。職種や企業を選ぶ以前に、就職自体が困難になりつつある社会を反映した結果で、危機感が強く表れているといえる。

 就職のための行動としては「自己学習」が17.8%と最も高く、次いで「ガイダンス参加」(14.2%)、「業界研究」(12.0%)となった。男子学生よりも女子学生、理系学生よりも文系学生がより活発に活動しており、就職への不安感の表れともとれるだろう。

 卒業後の進路として就職を希望している学生は63.2%。就きたい職業を「決めている」「だいたい決めている」と答えた学生の割合は、1・2年生でおよそ60%、3年生で70%近くとなり、4年生では86.1%となった。また理系の学生はほぼ半数が大学院への進学を希望するという調査結果も出た。

 関西圏では首都圏に比べ就職活動が早期化していることを受けてか、就職を意識した行動を取っている人の割合は京都(49.0%)が東京(45.5%)を上回った。同様に就職のために何かをしている人の割合も東京(37.7%)に対し京都(43.3%)となり、関西の学生は就職に対して、より強い危機感を抱いていることをうかがわせた。

 記者発表に出席した小久保斉代さん(立命・2年)は「(自分は)私立の文系の女子ということで一番厳しい位置にいると思う。将来への不安は大きい」と話した。