震災への思いを込めて
「忘れてはいけない」、「改めて感じた人のつながり」。長さ10センチほどの紙で出来た黄色い花びらには、一人一人の震災への思いが描かれている。5枚の花びらで1本の花に。目指していた2万本にはまだ届いていないが、多くの花が街を彩った。通行人の中には、立ち止まってじっくりとメッセージを読む姿も見られた。
昨年11月から活動を始めた同プロジェクトは、神戸芸工大OBでデザイナーの西川亮さんと萩原盛之さんが企画。主旨に賛同した関学、神戸大などの9大学、約30人の学生らが参加している。
きっかけは昨年6月に神戸大で行われた、震災に関するドキュメント「未来は今」の上映会。「未来につなげて一緒に考えよう」という思いで、来場者が短冊に書いた震災へのメッセージを木のオブジェに貼り付け、「シンサイミライノキ」として会場に展示した。
そして、「メッセージは紙だけだが、花にしたほうが与える印象が違う。いろんな人が読みやすいようにしたい」と考えた西川さん。同10月に関学で行われた上映会でメッセージを募り、ミライノハナとして会場に咲かせた。
以来、震災に関する様々なイベントや街頭などで花を飾り、「ワタシにとっての震災とは」と問いかけた。神戸市の小中学校や新潟、能登半島といった被災地にも花びらを送り、それぞれの思いを募った。
15日現在、咲いた花は約1300本。期間中もメッセージを集めているため、さらに増えるという。花が飾られているのは17日までで、時間は午前11時~午後6時。詳しい展示場所は公式HP(http://sinsai.exblog.jp/)で。ボランティアの申し出などお問い合わせは西川さん(info@ryonishikawa.com)まで。
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