立命が首位 インカレ出場決める
○立命、加藤ハットでインカレ決める 立命4-2大院大 2位→1位(勝ち点39→42)
「素直にうれしい」。ハットトリックの感想をこう話すMF加藤の活躍で逆転勝ちを収めた立命が、関西一番乗りで全国への切符を手にした。
まさに独壇場だった。前半16分、ペナルティエリア内で粘ったFW佐原のスルーパスに滑り込みながら合わせ先制点を挙げると、ここから「加藤劇場」が幕を開けた。後半16分には、左サイドから自ら内へドリブルで持ち込み、ミドル。仕上げは2-2の後半39分、左サイドのMF是井からサイドチェンジのパスを受けると、迷わず右足を振り抜いた。「気持ちで決めたって感じ」というシュートは低い弾道でキーパーの手を弾き、ゴールに突き刺さった。
見事な逆転劇でインカレの出場権を得た立命だが、「ここ(インカレ出場)が目標じゃない」(加藤)。目線の先にあるのは日本一。最後のゴールを目指し、まずはリーグ優勝を狙う。「関西1位じゃないと意味ない。しっかり関学戦(次節)勝って、優勝決めたい」。この日の主役はそう言って前を見据えた。
○関大、最終節へと望みつなぐ 関大3-0同志社 3位→2位(勝ち点38→41)
優勝、インカレ出場権獲得への望みをつなげる勝利。関大が安定した戦いぶりで、前節インカレ出場の可能性を失った同志社から白星を挙げた。
先制点を挙げ、迎えた後半33分相手のGKが負傷退場。思わぬアクシデントで浮足立った相手のすきを関大イレブンは見逃さなかった。36分にFW金園がゴール前の混戦から得点を決めると、38分には左サイドからの折り返しにゴール前に走りこんだMF藤澤がゴール。立て続けにゴールを奪い、勝利を決定づけた。
今節の勝利により、最終節引き分け以上で関大のインカレ出場が決まる。だが、「あくまで勝ちにこだわる」とゲームキャプテンDF田中雄は闘志を燃やす。「この1週間はメンタル面が大事になってくる」。関大イレブンの目には最終節での勝利しか見えていない。
○関学、ゴール奪えずインカレへ足踏み 関学0-0桃山学大 1位→3位(勝ち点39→40)
シュートを打てども、ゴールが遠い。相手の3倍以上のシュートを放つも桃山学大のゴールネットを揺らすことはできなかった。
試合開始からペースは関学。前半、風下という悪条件の中でもリーグ最少失点を誇るDF陣を中心にしっかりと耐え抜いた。「後半が勝負」(ゲームキャプテンDF志田野)、そうハーフタイムに意気込み臨んだ後半。圧倒的にボールを支配し、数多くのシュートを放つ。だが、ゴールを奪うことはできなかった。
「インカレは甘くないな」。試合後、志田野は唇を噛みしめた。今節の結果により自力優勝の可能性は消滅。さらに、警告の累積で守備の要・志田野が最終節出場停止。さまざまな不安要素が関学のチーム内に立ち込める。
だが、「今日の試合があったからこそよかったと言えるようにしたい」(志田野)と選手らはすでに下を向いてはいない。「チームの勝利のため1週間全力でサポートする」。悲願の「インカレ出場」、「関西制覇」へ。志田野の熱い思いを背負い、関学イレブンは負けられない戦いへと挑む。
○同志社、3失点で撃沈 5位→5位(勝ち点30→30)
前節でインカレ出場を逃した影響か。試合開始直後の前半3分、PKで早々と1点を失った。その後GK安井が足をつり、負傷退場。緊急投入となった今期初出場のGK新妻が後半36分、38分に立て続けにゴールを決められ、0-3で惨敗を喫した。
インカレ出場が消滅し、2部との入れ替えもない順位にいることについて、ゲームキャプテンのMF荒堀は「今の順位は関係ない。自分たちはプライドで戦っている」。さらに最終節の桃山学大戦について、「いい試合をして今期を終わりたい」と話した。
●関西学生サッカー後期リーグ第10節(11月21日・高槻市立萩谷総合公園サッカー場ほか)
立命 | 4 | 1-1 | 2 |
大院大 |
3-1 | ||||
加藤3、玉林 | 得点者 |
東、四ヶ浦 |
関大 | 3 | 1-0 | 0 |
同志社 |
2-0 | ||||
清水、金園、藤澤 |
得点者 |
なし |
関学 | 0 | 0-0 | 0 |
桃山学大 |
0-0 | ||||
得点者 |
|
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