高めのボール球の直球を打つと打球は右中間を大きく破っていった。打った上内が懸命に走る。1塁、2塁を回ってもスピードを緩めずにホームまで駆け抜けた。勝負を決定づける2点ランニング本塁打。ホームに戻ってきた瞬間、上内はガッツポーズして喜びを表現した。
 

 1-0の1点リードの8回裏。二死からの藤原大、長谷川の連続2塁打で1点を追加して、なおも二死2塁での上内の打席だった。「長谷川さんがタイムリー打ってたんで楽に(打席に)入れたという感じですね」と上内は話した。初球から積極的に振っていった結果のランニング本塁打だった。
 

 「打撃と守備、どちらを監督に期待されていると思いますか?」という質問には「守備っすかね」と答える上内。その言葉の通り、リーグ戦では遊撃手として華麗な守備で何度もチームに貢献してきた。しかし、今年の春季、秋季のリーグ戦で2季連続で打率3割を記録したように打撃でも安定感を見せる。「リーグ戦と同じように粘りよく、元気にプレーしたいですね」と神宮大会に向けて話した。信頼される守備、安定した打撃で神宮の舞台でもチームを盛り立てていく。

 ●明治神宮大会関西地区第1代表決定戦決勝(11月9日・南港中央球場)

  1 2 3 4 5 6 7 8 9
龍谷大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
立 命 0 0 0 1 0 0 0 3 × 4

【龍谷大】●古野、姫野-橋間
【立 命】○藤原正-乗替